耕転 ～Plowing
稲田の土が乾燥している4月から5月頃に、前年の収穫後に乾燥して固まった田んぼの土をトラクターのロータリーによって適度に耕すことをいいます。
田植えの際に、苗を適度な深さに植えやすくします。
前年の稲の茎根が残っています。そして、前年の収穫後に手入れをしていないため（休閑期に手入れは通常は行いません）雑草が生い茂っています。
耕転を行うことで、これらの稲の残骸や雑草などと土を混ぜ合わせ田んぼを整備していきます。
水をはった時に行う代掻きや田植えを行いやすくするために重要な作業です。
木村秋則式自然栽培では、一般的な耕転よりも浅めに行います。
耕転することによって、土中に空気を取り込みます。
空気中には稲の生育に必要な窒素がありますので、トラクターのロータリーを使ってゆっくりしっかりとかつ浅めに耕転を行います。
畔作り ～Bank making
畦（あぜ）は水田と水田の境界に泥土を盛り上げて作る堤のことです。
通り道にもしますが、畔を作ることで、水が漏れるのを防ぐことができるようになります。
昔は鍬を使用して、畔作りをすることもありましたが、現在ではトラクターで畔を作ることが出来ます。
先人たちの知恵を文明で効率化しています。
畔を作り終えたら、次は稲田に水を張ります。稲田に流れる水は、山から流れてきている無色透明のとても綺麗な山水です。昔は飲み水として使っていた水を利用しています。
代搔き～Generation
代掻き（しろかき）をすることによって、耕したばかりでゴロゴロした土をなめらかな土にしていきます。また、水上に出てしまっている雑草等を地中に入れ込みます。水をはった地中なので稲の生育に影響が出る様な発芽などはしなくなります。
田植え ∼ Rice Planting
別途育成しておいた稲の苗を植え込みます。
品種ごとに管理し、田んぼ区画毎に田植えを行います。
品種の混雜を防ぐために慎重に行います。
温暖な地域では、寒冷地とくらべて少し広めに間隔をとって植えていきます。温暖地では密度が高くなると病害虫が発生しやすくなったり、稲が日照不足になりやすくなったりします。良好な生育をさせるために、気を使いながら田植えを行います。